夢。
あの子の夢を見た。
あの時の服で、変わらない可愛い姿で君はそこに居た。
私達は公園で、日が暮れるまで話し続けていた。今までを取り返すように。
懐かしくて、楽しくて、でももう戻らないから、少し寂しくなった。私はまだ時々君の夢を見る。
今日は何故か君の誕生日で、横断歩道を渡る時、君がはめていた腕時計の音が鳴り響いた。
ピ……ピピ……
私は足がもつれた。横断歩道を上手く渡れない。さよならを告げたのは私なのだ。
君のことが大好きだった。ずっと、今でもずっと。でも、もう会えない。
きっと、私はいつまでも君の夢を見続けるのだろう。